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■2003/1月1日 あけましておめでとう賀正元日ひなあられ





ある少年とあるモンスターの
心温まる
ストーリー

<ネット上で日本の少年とアメリカのモンスターが知り合いました。>
<さていったいその後この二人は、どうなるのでしょうか>
<二人のチャットをのぞいてみますと・・・>

らちの明かないやつだな。ほんとにおまえというやつは。
100しか単語を知らないんじゃないか?
おまえのケツを蹴り上げたくてしょうがないな。
ここに飛行機のチケットがあれば、すぐにでも行って
そのケツを蹴り上げてやるんだがなあ。

ごめんよ “ケツを蹴り上げる” の意味がいまいちよく分からないのだけれども。

ははは、そうしたらおまえは、少なくとも2、3秒後に、
“ケツを蹴り上げる”の意味が自動的に分かるんだがなあ。


飛行機のチケットがあればぼくに会えるのになあっていう意味かい?
飛行機のチケットは高いからねえ。
買えないよねえ。

ばかやろう。俺を誰だと思ってるんだ。
俺にとってちゃあ、飛行機のチケットぐらい屁でもねえよ。

それに、飛行機のチケットがあったとしても、
空港からぼくの家までは、かなり離れているよ。
だからそれだけではだめだね。

それならば、その後、車の調達をするまでだ。ウハハ。

でもいまは、雪が降っているよ。

なに?ほんとうかそれは?おれは雪が嫌いだ。すべるからな。

本当さ。だから、
車で行くなら、雪に対する用意が必要だよ。
ぼくはあまりお勧めはしないね。
それよりも、電車がある。
路線が、くまなく張り巡らされているからね。
雪が降っているときは、
電車がいいんじゃないかい?タイヤがスリップすることもないからね。
分かったかい?ぼくは親切な人だろ?

なるほど。おまえはなかなか親切なやつだな。
だが、親切なら、おまえはおれに到底勝つことがないだろうな。

もし俺がお前で、お前が俺なら
俺はきっと、ふんふふんと鼻歌を歌いながら、
車でお前を空港まで迎えに行くだろうよ。
そして、“ようこそ〜へ、親愛なる〜君”と書いた紙を胸の前に掲げ、
お前を待つことだろうよ。しかも、とびっきりの笑顔でな。ウハハ
どうだ親切だろう?

なるほどそれは親切だね。
思いも付かなかったよ。
だけれども、それだけでは、君のほうが僕より親切かどうかは分からないよ。

なぜだ?

というのも、
ぼくが、そのことを思いも付かなかったのは、
ただ、ぼくが、親切じゃないからじゃなくて
ぼくが、車の免許を持っていないからという理由からだよ。


なるほど。それならば無理はないな。

ぼくは、12歳だからまだ免許は取れないんだよ。



ああ お腹がすいたな。
この時間は、中途半端な時間で妙におなかがすくんだよね。
君はどうだい?

その事柄に関して、おれはお前に大いに同意するよ。
俺はとってもおなかが減っている。

そういえば、ぼくたちは、あまりにお互いのことを知らなすぎないと思わないかい?

それはいえてるな。

ぼくは、りんごが大好きなんだけど
君は、どんな食べ物が好物なんだい?

なに?好物か?良くぞ尋ねてくれたな。





おれはお前みたいにりんごなんて甘ちょろいものは食わないぞ。
おれの好きな食べ物は、ただ一つだ。

へえ何だい?

ピンクミートだ。
ピンクミートの意味ぐらいおまえにだって分かるだろう。

なんとなく分かるよ。
新鮮な肉、生肉ってことだね。

そのとおりだ。おれはピンクミートに目がない。

へえ、モンスターにもいろんなのがいるんだねえ
クッキーモンスターは、クッキーが大好きで、
君は、ピンクミートが大好きなのか。

何?待て、
お前はクッキーモンスターの野郎を知っているのか?

え?もちろんさ。
テレビでやっているもの。
もしかして、君とクッキーモンスターは知り合いなのかい?

おうよ。知り合いも何も
やつと俺とは、
セサメストリートのメンバーオーディション最終選考
で争ったもの同士よ。

すごいや。そのときのことをもっと詳しく教えてくれないかい?

もちろんだ。

その時点では、俺の多才ぶりから
俺のほうが、クッキーのやつより一歩リードしていたみたいなんだ。
だけれども、ある一人が

PINK MEATモンスターはちょっと子供受けが悪いから
ピンクピーチモンスターってことにしたほうが
いいんじゃないかってなことを言い出しやがったんだ。
それだけじゃねえ、
わかりやすいように俺をピンク色に染めたほうがいいんじゃないかって
いいやがるんだ。
ほかのやつらも、それは名案だねとか。うんうんそれが妥当だねとか。
PINK MEATモンスターは、ないよねとか。言いやがるんだ。

俺は、断固お断りしたね。
俺を誰だと思ってるんだってと。そんな甘っちょろいもんが食えるか、毎週毎週と。
おれはこのきれいなダークブラウンに誇りを持っていきてるんだと。
馬鹿やろうふざけるんじゃねえってな。出されていたお茶をひっくり返してやったよ。
そういうわけで、今では、
あのクッキーを食べることしか能のない
あのまぬけなクッキーモンスターが出てるというわけよ。

俺もたまに、セサメを見るが、
あの下品な食べっぷりには、まったく、
閉口してしまうよ。

へえ。そうなんだ。そんなことがあったんだ。

なぜか分からないんだけども、
なにか君とは親しくなれるような・・そんな気がするよ。


<そんなこんなでその後すぐにモンスターが、>
<少年の家をはるばる訪ねることになりました。>
<それから24時間後・・少年の家のインターホンがなりました。>


わっ会いにきてくれたんだねっ?
君はピンクミートモンスターなんだろ?そうなんだろう?そうなんだね?

いかにも。その通りだ。相棒よ。

そうかやっぱり。
さあさあ早く中に入って。寒かったろう?

<モンスターは少年の家に入る。そして着ていたコートを脱ぐ>


君が会いに来てくれてぼくは、本当にうれしいよ。こんな雪の中。

<少年は、あるところに目をやった。>
<モンスターが、お土産にりんごをたくさん持ってきてくれている。>

君は、親切なだけでなくて正直者でもあるんだね。
君の言っていた通りだよ。
そして、君は本当に、ぼくなんかよりも遥かにずっとずっと親切なヒトなんだね。

君は、ぼくの大好物のりんごをもって訪ねてきてくれた。しかもこんなにもたくさん。
だけども、ぼくはあいにく、
君の大好物のPINK MEATを一切れさえも用意していないよ。


なあに気にするんじゃない。
そういうお前も、俺に違わず、なかなかの親切ものだよ。

??
なぜだい?

知らず知らずのうちにお前は
PINK MEATを用意してくれているんだからな。ウハハハ

言っている意味がよく分からないのだけども?


------
ああ完成した。
年賀ジョークでした。
今年も一年よろしく。


少年の家に到着するまでのモンスターの様子を書きませんでしたが、

りんごを買っているモンスターとか
列車の時刻表を見ているモンスターとか
Uターンラッシュに巻き込まれているモンスターとか
雪ですべって、転んでいるモンスターとか
列車は便利だけども結局車(バス)に乗るんじゃないか
と不平をもらしているモンスターとか

そういうのがあります。






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